創作長編小説

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創作長編小説

 小さな軽自動車の後部座席に座り、悪路に揺られて行く。僕の後ろではゴローとハナ、新井さんの二匹の甲斐犬が居心地悪そうにおとなしくしている。

 ふと、新井さんの甲斐犬の名前を知らないことに気づき、おじさんと喋っている新井さん ...

創作長編小説

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創作長編小説

 翌朝、起きてすぐおじさんが作ってくれたおにぎりを食べ、薬を何錠も飲んで歯磨きと洗顔を済ませて着替え、猟で使う道具を軽ワゴン車に積み込み、ゴローとハナを檻から出して車の荷室へ乗せて僕も車に乗る。

 おじさんが運転席に着座し ...

創作詩

Dog Eat Dog

創作詩

自分専用の青空 キャンバスに描くのは夢

太陽を描き大地を緑で塗りつぶしたら赤い血をまき散らす

お前がくだらない絵しか描けないのは なんの想像力もないから

宇宙の果てから蛸に似た奴らが攻めてきても お ...

創作長編小説

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創作長編小説

 おじさんの家の裏手にある坂を下り、三分くらい歩いたところに赤平川は流れている。初夏の日差しを浴び、緑が濃くなっていく鬱蒼とした森を抜けると、薄暗い視界が急に開け明るく太陽が輝く川へ出た。

 ゴールデンウィークも終わった五 ...

創作長編小説

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創作長編小説

 母さんとおじさんが蕎麦を食べ終えると、お茶を飲みながらしばらく三人で雑談して店を出た。おじさんの子供の頃からの友達である蕎麦屋の主人が、女将さんと外まで出て笑顔で僕らを見送ってくれる。僕も主人と女将さんに挨拶して車に乗りこんだ。

創作長編小説

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創作長編小説

 庭の隅にある、鉄でできた檻の中が二頭の犬の住処だ。僕が近づく気配を感じたらしく、ゴローとハナがワンワン吠えている。

 庭にある植木の陰に隠れそっと顔を出すと、ゴローとハナは鉄格子に前足をかけ、二本足で立ちあがって尻尾を振 ...

雑記帳:読むな! 呪われるぞッ!

ツギクル小説大賞

雑記帳:読むな! 呪われるぞッ!

 今日の昼休憩中、スマホの着信音が鳴りメールを見ると、「受賞のご案内と賞金について」というタイトルのメールが来ていた。

「かぁ~、迷惑メール久しぶりだなぁ」

 二十五年前なら引っかかってるかもしれないが、パソコ ...

創作長編小説

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創作長編小説

 寝なきゃいけないけど興奮して眠れない。ニホンオオカミを調べ始め、午前一時を過ぎたところまで記憶があったが、目が覚めると朝になっている。僕はネットでニホンオオカミを調べながら、机で寝てしまっていたのだ。

 ダイニングへ降り ...

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創作長編小説

 母さんと二人でバッグや紙袋に私物を詰め込んで荷物を作り終えると、母さんは着替えが入ったバッグを二個だけ両手に持ち家に帰った。一人病室に取り残された僕はベッドに寝転び、犬の雑誌の続きを読みながら、明日退院するという逸る気持ち抑えること ...

創作長編小説

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創作長編小説

 明日には病室を引き払うんだから自分の荷物をまとめておこう。退院できる嬉しさに、着替えやマグカップを出してバッグに詰めていると、母さんがクスクス笑いなが話しかけてきた。

「退院するのは明日よ。まだ荷物を片付けるのは早いんじ ...