読み切り長編小説

創作長編小説

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 目の前で一気にビールを飲み干し、空になったジョッキを手に立ち上がると、部屋のドアを開けて叫ぶ。

「お姉さーん! 生ビール二杯追加!」

 板野は、まるで餌を待つ犬のようにドアの前に立ち、ひったくるようにジョッキ ...

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 地下鉄を乗り継ぎ、俺たちは六本木へ。

 駅の改札を抜けて地上へ出ると、道路の両側を埋め尽くすように立ち並ぶビルの狭間を、夜の街を彩るネオンや照明に照らされながら、大勢の人たちが歩いている。

 日は沈んでるはず ...

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 開発部はユニックス機が置いてある部屋と同じフロア、会社が入っているビルのひとつ上の階にある。

 階段を上っていき、「日本データサービス開発部」と書かれたドアを開けると、右側がユニックス機が置かれている部屋のドア、正面のガ ...

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 イフ文にパフォーム文、ピクチャー句、いろんな命令文や定義文が解説され、ノートに書きながら少しづつコボル言語を覚えていく。

 駒田主任の説明は分かりやすく、開発部は嫌だと思っていた俺も次第にプログラミングに興味が湧いてくる ...

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 お喋りを続ける女二人を引き連れ、ビルの谷間を歩いて会社へ向かう。

 後ろを歩く安田さんと馬場さんは、相変わらず俺の顔のことで盛り上がっており、どんな服が似合うか話している。

 俺の私服なんて革ジャンにジーンズ ...

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 人事部で書類を訂正して会議室へ戻り、桑原課長促うながされて席に着く。人事部から、会社の組織がどうなっているのか説明するらしい。

「日本データサービスは、銀行や証券会社のコンピューターシステムを開発するソフトウェア会社です ...

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 気怠けだるい午後の昼下がり、帝釈天と柴又駅の間を通る道を、春の日差しを浴びながら昨日とは反対方向に歩く。

 ガソリンスタンド、コンビニ、焼き肉屋、埼玉の実家付近では絶滅してしまった畳屋も営業している。

 散歩 ...

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 アパートへ来るときに通った道を高砂方面に向かい、駅前にあった大型スーパーを目指す。

 昨日は気付かなかったが、高砂駅へ行く途中の踏切手前に蕎麦屋を見つけた。好きな食べ物だし、今日の昼飯は決定だ。

 大型スーパ ...

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 アパートを出て右に行くと少し大きな通りに出る。

 その通りを左へ曲がり少し行くと、右側には有名な映画で何度も見た帝釈天の参道が現れ、左側には、失恋した主人公が大きなトランクを持って旅に出る柴又駅があった。

( ...

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 荷物を詰めたバッグを持ち、まずは不動産屋から鍵を預かっている銀座の伯父の店へ向かう。

 山手線の新橋で下車し、歩いて銀座へ。

 伯父の家は銀座といっても外れにあり、新橋に近い。昔は木挽町といい銀座じゃなかった ...