ロックンロール・ライダー:第三十話
コードを書き、コンパイルし、修正する。
同じことを繰り返す毎日にうんざりしながらプログラムを作り、テストで出たエラーを夜遅くまで潰す。
朝六時に目を覚まして満員電車に揺られ、ネクタイを後ろに跳ね飛ばしなが ...
ロックンロール・ライダー:第二十九話
アパートに戻り、掃除や洗濯をしながらダラダラ過ごして一日が終わり、翌朝、眠い目を擦りこすりながら会社へ向かった。
今日は新しいプログラムのコーディングを終わらせ、コンパイルに入らなければならない。
出社し ...
ロックンロール・ライダー:第二十八話
曇り空の下、人もまばらな朝の街を駅を目指して歩いていく。
日曜日のため電車の中も閑散としていて、新宿駅での乗り換えにも苦労せず、目黒まで楽に到着した。
朝飯を食ってないため、途中でコンビニに寄りパンを買っ ...
ロックンロール・ライダー:第二十七話
密集したパンクスの熱気で温度が上がるライブハウス、革ジャンまで汗まみれになった体を大勢の男たちに揉みくちゃにされながら興奮度が上がり続ける。
俺の周りで喧嘩をはじめる奴らまで現れたが、そんなこと知ったことじゃない。
ロックンロール・ライダー:第二十六話
朝起きてコンビニで朝食のパンと飲み物を買い、アパートに帰って食事をしながら財布の中身を確認する。
ルイスレザーの革ジャンを買ってしまったり、意図せずラブホテルへ行ってしまったため残金が乏とぼしい。かなり節約しないと今月 ...
ロックンロール・ライダー:第二十五話
新人歓迎会の夜から昨日まで、なぜか知らない女とセックスばかりしてる気がする。
僅わずか二ヶ月前まではオナニーのための妄想でしかなかったことが、現実の出来事となり体験しているのだ。
東京という大都会に住んで ...
ロックンロール・ライダー:第二十四話
会場を後にする客の流れを見ていると、隣に座る板野先輩が立ち上がる気配がして俺も席を立つ。
「帰るっぺぇ。何か食っていくか」
「そうっスね、腹が減りましたよ」
ライブで興奮したためか、さっきから腹 ...
ロックンロール・ライダー:第二十三話
なんだろうと思い、立ち止まって二人を交互に見ていると、女がバッグから何かを取り出し歩み寄ってくる。
女は俺の目の前で立ち止まり、何かを手にして両手を差し出した。
「マガジン出版でヤンヤンという女性向け雑誌を ...
ロックンロール・ライダー:第二十二話
端末室のドアを開けると、板野先輩が両手で頭を抱えたまま動かない姿が見える。
足音を立てないよう近付き隣の空いた席に腰掛けると、先輩がこちらに顔を向けた。
「安養寺、丁度いいところに来た。このデータ直してくれ ...
ロックンロール・ライダー:第二十一話
翌日も、そのまた翌日もプログラムと格闘する日々。帰る時間も十九時、二十時、二十一時と遅くなっていく。
だいたい、プログラムを制御するジェーシーエルという汎用機はんようき向けの言語がよく分からない。
コンパ ...