創作長編小説

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 博物館の前にある土産物屋の横へ行き、木に繋いであった犬たちを駐車場に連れて行こうとすると、三匹の犬がいない。きっとおじさんが連れていったんだろうと思い、一人で駐車場へ向かった。

 階段を降りながら料金所を見ると、おじさん ...

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「アラスカの州都、ジュノーという街の郊外で実際にあった話なんだけど、湖が凍った冬に、メンデンホール湖の氷上を散歩してた夫婦の目の前に大きな黒い狼が現れて、連れていた犬が狼に近寄っていっちゃったのが始まりよ。お互い唸り声をあげて睨 ...

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 お守りをジーンズのポケットにネジ込み、神楽殿の横を通って参道を進む。参道は、両脇に生い茂る多くの木から漏れる光が、所々木漏れ日を作っている。痛い脚を引きずりながら、ニホンオオカミの毛皮を見るため僕は急ぎ足で歩く。

 緩や ...

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 小学校三年生のとき、秋の旅行で来た三峯神社。犬たちを店の横にある木に繋ぎ、おじさんの後を歩いてお土産に木刀を買った鳥居前の土産物屋に入っていくと、あの時ここで、友達みんなで味噌おでんを食ったことを思い出してしまう。

 そ ...

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 僕は新井さんの姿が見えなくなるまで手を振り続けたが、車がカーブを曲がったところで大きく深呼吸して山の空気を吸い込んだ。

 窓を閉めて午後の日差しが降り注ぐ空を見ていると、隣からおじさんの声が聞こえてくる。

「 ...

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 車内が暑くなってきたところで少し窓をあけると、むせ返すような緑と土の匂いが車内に入ってくる。後ろを見れば、狭い車内で重なり合うロボたちは、時たま下になった犬が苦しそうに顔を出し、体勢を入れ替え上に出てきたりを繰り返していた。 ...

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 体と足首の痛みを堪えながら、犬たちを追いかけて車を停めた場所を目指して山を降る。

 思えば今日は散々な一日だった。慣れない山歩きだけでも疲れるのに、崖から落ちて熊に出会ったりすればヘトヘトになって当然だ。

  ...

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 新井さんが鹿の腹を狩猟刀で切り裂くと、生臭さを纏った内臓がドロリと出てくるとともに大量の血が流れ出てくる。それをおじさんが、右側にいる猟犬たちと左側のロボの前に投げ置いた。

 ロボと猟犬たちは内臓に食らいつき、尻尾を振り ...

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 おじさんの犬はゴローとハナ、新井さんの犬はジョンとキース。四匹の猟犬に負けないような名前を考え始めたものの、なかなか良い名前が浮かんでこない。それも当然だろう。野犬は体こそ大きいものの毛並みに艶がなく、換毛期ということもあり見た目が ...

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「秀人! 突然いなくなったから心配したぞ!」

 おじさんと新井さんが、猟銃を肩に掛けたまま凄い顔で近付いてくる。見ると、立ち止まって野犬を見ていた猟犬たちも、おじさんたちが来たら尻尾を振って動きはじめた。

「お ...