Heaven Sent:あとがき
拙著「Heaven Sent」をお読みいただき、ありがとうございます。
もともと小説を書き始めたのは、映画を見に行った帰りに夫婦喧嘩になったのが始まりでした。ロード・オブ・ザ・リングというファンタジー映画を見に行き、面白かったという嫁に話しを合わせてたら「寝てたくせに!」と言われ、あんなものは俺でも考えられると啖呵を切って引っ込みがつかなくなってしまったのです。しかし、小中学校の作文くらいしか長文を書いたことがなく、ファンタジーも馴染のないジャンルだったのでどう書いていいのか分からず、好きな音楽や映画を元に「惑星ブルース」という物語を書きあげました。
ひとつの物語を書き終えたときレコーディングを終えたような気分になり、音楽以外にも表現方法があることを知ったのが嬉しく、誰かに読んでもらおうと思い某出版社の新人賞に送ってみました。今読んでみると笑われるだけのひどい作品ですが、中高生が読むようなライトノベルの賞だったので「ウケればO.K.」と思い、軽い気持ちで送ったんです。(もっとも、便槽へ落下したりオカマ掘られて死んでしまったりと、おじさんが70年代~80年代の映画や漫画を元ネタにして書いたものが現代のナウなヤングにウケるわけありませんが……)
すると二ヶ月ほど後、出版社から手紙が届きました。
ゴミ箱に捨てられて終わりかな、と内心思ってましたが、便箋には、味のあるキャラクターと世界観が良かったこと、文章技術や構成がともなってなく小説になってないこと、次回の応募を楽しみにしてることなどが書かれていました。送ったときから新人賞など無理なことと分かってましたが、確実に読んでくれた人がいて感想を貰えたことで調子にのり、ブログを立ち上げて続編を書いたんですが、ファンタジーなど知らずデタラメな内容を書いてたため、だんだんエロぼけファンタジーみたいになってしまい、無茶を書きすぎて書けなくなり、何年も放置する羽目に。
昨年、懐かしい友人と飲みに行って昔話をしてるとき、ふと中学生の頃から何度も見た夢や心霊写真を撮りに行った話がネタにならないかと思い、手持ちサイトを整理してドメインとレンタルサーバーに空きがあったこともあり、文芸サイトを立ち上げてみました。
小説投稿サイトなどを見て回り流行を知ろうと思ったんですが、異世界だのチートだのについていけず、投稿サイト内の人気作品ですら読むのが辛い内容、お約束が分からないと理解できない馴れ合いの世界観がおじさんには我慢できなかったので、自分が思っていること、伝えたいことを素直にシンプルに書こうと考え、創作詩や雑記を書きながら「Heaven Sent」を書きはじめました。
物語の内容は、名前や事実関係など多少変えてますが、自分の体験をほぼそのまま書いてます。今でも文章技術や構成力がなく、伝えたいことがうまく伝わってないかもしれませんが、八年ぶりに長文の物語を書き、惑星ブルースを書いた頃より多少進歩したと感じてもらえると嬉しく思います。
この後は惑星ブルースの続きや短編、詩を書きながら次回作を考えます。
読んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。
「Heaven Sent」を書くのにインスパイアされた曲
Leatherface – Heaven Sent
タイトルをパクっちまった……すまん、フランキー……。
Leatherface – Plastic Surgery
THE HARD-ONS – ALL SET TO GO
The Vacant Lot – Better Now
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