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第4回ツギクル小説大賞で、当サイトの作品「夢幻の旅」が奨励賞を受賞しました。
管理人:Inazuma Ramone

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第二話 Teenage Robotomy 其の4

カツラ大戦争

 ポコリーノは尚も前に進み、次の男を殴って台座の下へ落とすと、更に三人目の男も殴りつけた。その男も髪の毛を飛ばして台座から落ちると、ポコリーノ自身も暴行族で埋め尽くされた広場へ向かって飛び降りた。

「ポコリーノ君! 殺してはいかんぞ!」

 ベラマッチャの声に、広場に降りたポコリーノが答えた。

「分かってるって! ヘッヘッヘ! 生きてるってのはよぅ! 楽しいぜぇッ!」

 ポコリーノが嬉々として殴りつける都度、暴行族から髪の毛が飛ぶ。ベラマッチャは台座の上から失神している暴行族の頭を眺めたが、禿げている訳ではない。

(なぜ暴行族はカツラを被っとるのだ……?)

 不思議に思い広場を見渡すと、暴行族は皆七・三に分けたヘアスタイルのカツラを被っている。暴行族の派手な服装とは見事なまでにマッチしないヘアスタイルである。

 ベラマッチャが考え込んでいると台座から落ちた男が立ち上がり、右手を挙げた。

「カツラに逆らう者は殺せ!」

 その男は、三人の真ん中に立っていたリーダーと思わしき男だった。男の頭は七・三分けのままである。おそらく、カツラが外れなかったのだろう。

 突っ立っているだけで、ポコリーノに殴られるままだった暴行族は、リーダーの指示を受け、ポコリーノの周りに群がり始めた。

「ええい! 余も行くぞ!」

 ポコリーノの危機を見たシャザーン卿が、台座から飛び降りた。シャザーン卿は腰から鞭を取ると、見事な鞭捌きで暴行族を打ちつけて行く。

 ポコリーノに群がって来た暴行族は、シャザーン卿の鞭とポコリーノの殺人パンチにより、カツラを飛ばしながらバタバタと倒されていく。

 流石はポコリーノとシャザーン卿だ、と感心しながら見入っていたベラマッチャの横から、小さな声が聞こえて来た。

「あッ……うぅッ……」

 振り向くと、ヘンタイロスが黒い革製のブラジャーをずらし、乳首を摘みながらシャザーン卿が鞭打つ度に喘いでいた。

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カツラ大戦争

Posted by Inazuma Ramone