ロックンロール・ライダー:第二十三話

なんだろうと思い、立ち止まって二人を交互に見ていると、女がバッグから何かを取り出し歩み寄ってくる。
女は俺の目の前で立ち止まり、何かを手にして両手を差し出した。
「マガジン出版でヤンヤンという女性向け雑誌を ...
ロックンロール・ライダー:第十四話

股間の痛みに耐えながら駅まで歩き電車に乗るものの、気分は晴れない。ラブホテルに入ってしまったとき、受付のオヤジに助けを求めることもできたはずだ。
吊革に掴まり窓を見ると、虚ろな目をした自分の顔が目に入る。
...
ロックンロール・ライダー:第十一話

地下鉄を乗り継ぎ、俺たちは六本木へ。
駅の改札を抜けて地上へ出ると、道路の両側を埋め尽くすように立ち並ぶビルの狭間を、夜の街を彩るネオンや照明に照らされながら、大勢の人たちが歩いている。
日は沈んでるはず ...