創作長編小説

ロックンロール・ライダー

創作長編小説

 なんだろうと思い、立ち止まって二人を交互に見ていると、女がバッグから何かを取り出し歩み寄ってくる。

 女は俺の目の前で立ち止まり、何かを手にして両手を差し出した。

「マガジン出版でヤンヤンという女性向け雑誌を ...

創作長編小説

ロックンロール・ライダー

創作長編小説

 股間の痛みに耐えながら駅まで歩き電車に乗るものの、気分は晴れない。ラブホテルに入ってしまったとき、受付のオヤジに助けを求めることもできたはずだ。

 吊革に掴まり窓を見ると、虚ろな目をした自分の顔が目に入る。

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創作長編小説

ロックンロール・ライダー

創作長編小説

 地下鉄を乗り継ぎ、俺たちは六本木へ。

 駅の改札を抜けて地上へ出ると、道路の両側を埋め尽くすように立ち並ぶビルの狭間を、夜の街を彩るネオンや照明に照らされながら、大勢の人たちが歩いている。

 日は沈んでるはず ...