第九話 That’s All 其の2
だが、カダリカはベラマッチャの勝利宣言を嘲り笑った。
「クックック……このワシが兵隊を連れて来ただけと思うのか? 先生っ!」
カダリカがステージの方を見ながら大声で呼ぶと、ステージ脇の洞窟から黒いマントを着 ...
第九話 That’s All 其の1
ベラマッチャ一行は降り頻る雨の中、夜通し歩き続けた。
雨の中、荒地の中の道を歩き続けた一行は、分かれ道に差し掛かった所で小休止を取る事にした。
各々道端の岩に座り、ヘンタイロスの背に括り付けてある荷物から ...
第八話 Taken by Surprise 其の2
三人が部屋に戻って世間話をしながら時間を潰していると、だいぶ遅れてヘンタイロスがやって来た。
「ああ、いいお風呂だったわん」
肌をテカテカに磨き上げたヘンタイロスは上機嫌でベッドに座り、荷物から道具を取り出 ...
第八話 Taken by Surprise 其の1
木賃宿に着いたベラマッチャたちは、部屋に入ると今後の事を話し合った。
脱獄犯として賞金稼ぎに狙われている以上、ここに留まるのは危険である。皆の意見は早急にこの街から立ち去る事で一致していた。
四人は急いで ...
第七話 荒野のギター 其の2
ベラマッチャは港に着くと、倉庫の前に置かれている荷物の上に腰を下ろした。
海から来る風が心地良い。
波止場に出入りする船をボンヤリ眺めていると、傷ついた心と身体が少しだけ癒される感じがする。
...
第七話 荒野のギター 其の1
「オォッ! 右手を見たまえヘンタイロス君! 街が見えるぞっ!」
三日三晩船に揺られた後、街らしき影が見えて来たので、ベラマッチャは狂喜して叫んだ。
だが、ヘンタイロスは船酔いでダウンしており、返答できない。 ...
第六話 変態観測 其の2
四人は呆然とその様子を眺め立ち尽くした。
今、サンダーランド強制収容所に暴動の嵐が吹き荒んでいるのである!
「所長と副所長を捕まえてカンカン踊りを踊らせたれやっ!」
囚人たちは所長と副所長を捕 ...
第六話 変態観測 其の1
金属の擦れる音と共にコツコツという足音が聞こえ、ベラマッチャは眼を覚ました。
上半身を起こすと鉄格子の向こうに看守が立っており、美味そうな匂いも漂ってくる。
「おはようございます、使者殿。朝食を持って参りま ...
第五話 惑星番外地 其の2
三人は看守達の後に続いて通路を歩く。石造りの味気ない建物の通路は松明が灯っているだけであり、無気味さすら感じさせる。
刑務所の中は静寂に包まれており、自分達の足音以外、全く物音がしない。カツン、コツンと響く足音だけを聞 ...
第五話 惑星番外地 其の1
ポコリーノが身体に付いた黴を心配して身体を洗う事を主張したので、三人は途中で見つけた小川で小休止する事にした。
気持ちよさそうに身体を洗うポコリーノに誘われ、ベラマッチャも川に入り、水浴びをした。お蔭で黴の匂いも取れ、 ...