第五話 Frankenchrist 其の5
「クックック……目覚めたか? 貴様には聞きたい事が山ほどある」
自分の置かれた状況を把握してないであろうヅラスカヤは、驚愕の表情を浮かべてシャザーン卿を見ている。
シャザーン卿は薄ら笑いを浮かべながら、ヅラスカヤの身体目掛けて再び鞭を唸らせた。
「ぎゃあぁッ!」
ヅラスカヤは苦悶の表情を浮かべて身体を捩らせるが、ベッドに固定されれているため身動きできない。
「ヅラ師は何処にいる!? なぜ暴行族に魔ヅラを被せて操った!? K.G.B.のエージェントがワグカッチで活動する目的は何じゃ!?」
「ヒイィッ!」
一言ごとに唸りをあげる鞭に叩かれながら、ヅラスカヤの身体には赤く細長い腫れが増えていく。肉体を打ち付けられる度に、ヅラスカヤは目に涙を浮かべて悲鳴をあげるが、シャザーン卿の質問に答えようとはしない。
ベラマッチャが罪悪感に苛まれながらも紳士としての威厳を保つため、腕を組んでシャザーン卿の卑劣な行為を見ていると、後ろから奇妙な喘ぎ声が聞こえて来た。
「アッ……ウゥッ……」
ベラマッチャが不思議そうな顔のパンチョスと目を合わせ、同時に振り返ると、後ろではヘンタイロスがブラジャーを外して乳首を摘み、シャザーン卿の鞭の音に合わせて喘いでいるではないか!
「むぅッ! ヘンタイロス君!」
「なっ、何やってんだ? こんな時に……」
唖然とするベラマッチャとパンチョスを他所に、ヘンタイロスは恍惚の表情でベッドに上がり、ヅラスカヤの横に寝そべって共に鞭で叩かれ始めた。
「ぎゃあぁッ! ギッヒィッ!」
「ヒィッ……あぁぁ……」
ベッドの上は、激痛に悲鳴をあげる熟女と、激痛に歓喜するオカマという、世にも奇妙な光景となったのだ!
シャザーン卿は二人を鞭打ちながら、なかなか口を割らないヅラスカヤに業を煮やし、ベラマッチャたちに向かって叫んだ。
「貴様等も見とらんで汚い言葉を浴びせるんじゃ!」
罪悪感に苛まれるベラマッチャは迷ったが、隣に立っているパンチョスの口から聞くに堪えない言葉が飛び出した。
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