創作長編小説

ロックンロール・ライダー

創作長編小説

 荷物を詰めたバッグを持ち、まずは不動産屋から鍵を預かっている銀座の伯父の店へ向かう。

 山手線の新橋で下車し、歩いて銀座へ。

 伯父の家は銀座といっても外れにあり、新橋に近い。昔は木挽町といい銀座じゃなかった ...

創作長編小説

夢幻の旅

創作長編小説

 スマホを枕元に置き、目を閉じてもの思いに耽ると、俺の脳裏に良美の顔と蛍の顔が同時に浮かんでは消えていく。良美は帰ってきてくれるのか、そのことでメシも喉を通らず、憔悴する俺の姿を見た蛍はなんて言うのだろうか。

 開け放った ...