Autographic 第二十四話:ロミオ
「アラスカの州都、ジュノーという街の郊外で実際にあった話なんだけど、湖が凍った冬に、メンデンホール湖の氷上を散歩してた夫婦の目の前に大きな黒い狼が現れて、連れていた犬が狼に近寄っていっちゃったのが始まりよ。お互い唸り声をあげて睨 ...
Autographic 第二十三話:絶滅
お守りをジーンズのポケットにネジ込み、神楽殿の横を通って参道を進む。参道は、両脇に生い茂る多くの木から漏れる光が、所々木漏れ日を作っている。痛い脚を引きずりながら、ニホンオオカミの毛皮を見るため僕は急ぎ足で歩く。
緩や ...