創作長編小説

ロックンロール・ライダー

創作長編小説

 会場を後にする客の流れを見ていると、隣に座る板野先輩が立ち上がる気配がして俺も席を立つ。

「帰るっぺぇ。何か食っていくか」

「そうっスね、腹が減りましたよ」

 ライブで興奮したためか、さっきから腹 ...