創作長編小説

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創作長編小説

 おじさんの家の裏手にある坂を下り、三分くらい歩いたところに赤平川は流れている。初夏の日差しを浴び、緑が濃くなっていく鬱蒼とした森を抜けると、薄暗い視界が急に開け明るく太陽が輝く川へ出た。

 ゴールデンウィークも終わった五 ...