創作長編小説

夢幻の旅

創作長編小説

 ――救急車の通過を知らせる、騒々しいアナウンス。

 けたたましく鳴り響くサイレンに叩き起こされて目を開くと、カーテンで仕切られた病室のベッドの上で寝ていた。

(そうだ、店で倒れて入院させられたんだ……)