創作長編小説

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創作長編小説

 まるで道案内するかのように僕の前を歩く野犬。

 後ろから観察すると、毛色や体型からハスキー犬と四国犬が混じったような雑種犬と思われるが、長くて太い尾の先は切断されたように丸く、先端の毛は黒い。ピンと立った耳は地犬や甲斐犬 ...

雑記帳:読むな! 呪われるぞッ!

チェコスロバキアン・ウルフドッグ

雑記帳:読むな! 呪われるぞッ!

 犬が登場する物語を書いてるためか、妙に犬が飼いたくなっている。物心ついたころから、常に犬や猫をはじめとしたペットを飼ってる家庭で育ったためかもしれない。

 最後にペットを飼ったのは9年前に死んだ雑種犬だったが、この犬が死 ...

創作長編小説

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創作長編小説

 母さんと二人でバッグや紙袋に私物を詰め込んで荷物を作り終えると、母さんは着替えが入ったバッグを二個だけ両手に持ち家に帰った。一人病室に取り残された僕はベッドに寝転び、犬の雑誌の続きを読みながら、明日退院するという逸る気持ち抑えること ...