創作長編小説

夢幻の旅

創作長編小説

 風呂から出た後、スマホはダイニングテーブルの上に置いたままだったし、当然パソコンも使ってない。それに、自分で自分のメールアドレスに空メールを送信する理由などないだろう。

 左手に持ったスマホを見つめてるうち、なんだか薄気 ...

創作長編小説

夢幻の旅

創作長編小説

 二十秒ほどで勢いよくお湯から頭を出し、体が温まったところで風呂を出てダイニングへ向かうと食欲をそそる匂いが漂ってくる。

 キッチンにある冷蔵庫を開けて缶ビールを一本取り出し、ダイニングテーブルにスマホを置いて椅子に座り、 ...