第二話 Big Women 其の3

オカマ地獄変

 部屋を出て、薄暗く長い廊下を店主の後に続いて歩くと、角を曲がった突き当たりに扉がある。店主が扉を開けると、中は部屋になっていた。店主が部屋へ入り、ベラマッチャも後にに続くと、中には疲れきった表情でボウッと座っている二人の男がいる。
「ここがお前の部屋だ。そこに座っている連中と三人で使うんだ。早速だが客が待っている。おい、新入りに必要な物を渡してやれ」
 店主が言うと、疲れきった表情の男たちがノソノソと動き始め、タオルや馬の毛で作った歯ブラシを持って来た。ベラマッチャが差し出された物を受け取ると、店主が付いてくるように言った。
「今、常連客が待っている。普通のプレイに飽き、童貞の男を責めたいそうだ。お前は童貞、判ってるな? もっとも本当に童貞かもしれねえが……。プレイが終わったらここへ戻って来て、また呼ばれるのを待つんだ。その間に、そこの二人に色々教えて貰え。行くぞ」
 部屋を出た店主の後に続き、再び元来た廊下を歩き始めたベラマッチャは、店主と居た部屋を通り過ぎ反対側の廊下の角を曲がった。その先には、右側の壁に扉が五つ並んでおり、店主は一番手前の扉を開けて中に入った。少々怖気づき、廊下に突っ立ったままのベラマッチャに入ってくるよう、顎で合図する。ベラマッチャは生唾を飲み込むと覚悟を決め、俯いたまま部屋へ入った。
「お待たせ致しました。先程入店したばかりの男でございます。顔はブサイクで少々歳もとっておりますが……正真正銘、お客様ご希望の童貞でございます」
 店主の言葉にベラマッチャが顔を上げると、目の前に四十代半ばと思われる太った女が椅子に腰掛けている。女はベラマッチャと真が合うとパッと顔を綻ばせ、嬉しそうに口を開いた。
「顔なんかどうでもいいんだよ。私は童貞に女の味を覚えさせてやりたいんだ! この人、何をしてもいいのかい?」
「勿論でございます。ここは舐め犬店ドッグファイト、従業員は皆、お客様のご希望のプレイを行うために働いているのです。特にお客様のような常連の方は、特別プレイも可能です。ごゆっくりお楽しみくださいませ」
 店主の言葉を聴き、女の目がキラリと光る。頭を下げて部屋を出て行く店主を目で見送ると、女はベラマッチャに傍へ来るよう言い、近づいたベラマッチャに抱きついてきた。

オカマ地獄変